平成26年08月28日 広島市安佐南区八木地区に入りました。
未明に発生した短時間に局地的な大雨が住宅地を襲い、背後にある山肌が崩れ、同時多発的に大規模な土石流が発生しています。
死者は74人、重軽傷者は44人に上った。
国土交通省の発表によると土砂災害による人的被害としては日本最多となった。
また、133軒が全壊したのをはじめ330棟の家屋が損壊し、4,100棟以上が浸水被害を受けました。
原因として、積乱雲が連続的に発生するバックビルディング現象が起き、この積乱雲列は今回の被災地域の付近に停滞して、幅の狭い地域に局地的な大雨を降らせた。
日本最大の被害は、土砂流出発生前から複数の通報が寄せられた。
さらに、崖崩れの通報があったにもかかわらず広島市からの避難勧告の発令は4時30分になっており、豪雨災害の教訓が生かされなかったと指摘されている。
被災現場は、自然の猛威において、避難勧告を待っていたら、助からない事を物語っていました。
阪神淡路大震災・東日本大震災の復旧工事を体験しましたが、明日、生きていることの保障など、誰も予測出来ないのが、今回の災害でも露呈している。
「生か死かは紙一枚よりも薄い」
今を生きていることも奇跡であり、明日を生きる奇跡を平然と待つより、将来の安全確保の為、何を残せるかが、技術者が出来る役割と思います。
災害の復興について本部の最後の仕事として、現場に派遣されたことは何かの巡り合わせのようである。
八木地区。
規制線からがけ崩れの現場が見える。
閉店している店舗の駐車場に、全国の機動隊が支援に到着していた。
学校は救護所に成っています。
洪水により鉄道は稼動停止しています。
写真の線路沿いの道路は、以前に工事現場巡回で通ったことがありました。
その時は、市街地に近接する山岳地帯を見て「土砂崩れが起きそうな地形だ。横浜・横須賀も坂道が多いが、急傾斜地崩壊対策事業が進み、山肌は法枠のコンクリート詰めに成っている。」と話していた記憶がある。
無人の駅。
引き続き、被災現場の中心部に進みます。つづく