平成2年10月16日 仕事で横浜市北部の現場を巡回していました。![イメージ 1]()
![イメージ 2]()
お昼に見つけたラーメン屋さん
町田商店 仲町台
横浜家系ラーメンです。
最近、あちこちで見かける店舗数を急激に増やしている飲食店で気になっていた。
味は、横浜市内にある家系と変わっているところはない。
品物を注文してから出てくる時間も、至って普通である。
威勢のいい挨拶や派手な看板も横浜家系の特徴である。
要するに品質やサービスは重要ではなく、些細なことでも、よい印象をお客に与えることに店員は必死になっているようでした。
スタンプを集めるとラーメンがサービスさることもよくあることであるが、説明するすがたが印象的であった。
今、業績を伸ばせる顧客満足度とは、他社との差別化でちょっとした違い見せるだけでよいのである。
小生の仕事である建築は、技術革新はそれほど進まない。
競合他社と同じ品質でお客様にサービスを提供し、リピーターになっていただく努力とは、些細なことなのかもしれない。
元請会社が入札で競っていても、実際に施工する下請負人(作業員)は同じことがある。
元受会社の管理による費用や品質・アフターサービスはわずかな差で、工事を受注する会社が決まるのは、信頼を勝ち取る囲い込み方である。
しかし、建築工事では、クーポン券の発行をしている会社はないと思うし、高額な建築工事では有効な手段ではない。
小生はこれまで経験をした何十年間の数限りない競争で勝ち負けを味わってきました。
負けたときに、お客様の信頼を勝ち得なかったわずかな差を知ることが何度もあった。
勝つ為には何をすればよいのか。
囲い込み方式による勝ち・負けのないやり方とはどのようなしくみを作ればよいのか。
いくつか上げてみました
建築設計はお客様に夢を見させる商売である。
住宅金融公庫がなかった時代は住宅メーカーでは、積立金の債権発行(60才以上の人なら知っていると思います)や建築条件付敷地(分譲地では建築工事を分譲会社に発注しなければならない契約)で土地を安く販売するなどのお客を囲い込む方式があった。
建築改修工事ではお客様に夢を見させていない。
では、どうしたらいいのか。
エレベーターのフルメンテナンス契約のようなことが建築工事できればよいのである。
建物維持修繕で長期修繕計画書を作成するが、お客様の安心がそこに網羅している。
長計工事は管理会社の委託料に含まれる。
要するに、修繕積立金を管理委託料に含んで契約をする。
原則方式を常識とした価値観に縛られていることが愚の骨頂なのである。
原則方式を採用している管理会社と 一任方式を採用している管理会社では 営繕工事の生産効率が2倍いや4倍の差がついている。
原則方式の管理会社は要するにPOG契約である。
POG契約でも何か出来る方法はないのか。決まった時期に建物メンテを弊社で施工すると割引や何かのサービスを受けられる権利を与えれば、顧客の囲い込みができるのではないか。
原則方式を常識とした価値観に縛られていることが愚の骨頂なのである。
原則方式を採用している管理会社と 一任方式を採用している管理会社では 営繕工事の生産効率が2倍いや4倍の差がついている。
原則方式の管理会社は要するにPOG契約である。
POG契約でも何か出来る方法はないのか。決まった時期に建物メンテを弊社で施工すると割引や何かのサービスを受けられる権利を与えれば、顧客の囲い込みができるのではないか。
しかし、大型工事を受注し完了後のアンケートご協力の記念品しかなく、手ぬぐい、トートバックではインパクトが低い。
末永くお客様とお付き合いがしたいので、もっと多く商品を企画してほしい。
フルメンテナンス契約を頂いてくるには、当社が技術力の高い会社であるブランドイメージが必要である。
社内的に手抜きできない検査が客観的に確立していなければ、フルメンテナンスの工事の時期・内容が疑われる。
今はインスペクターの資格が確立されており、一級建築士の資格があれば受験可能である。
本社検査部が工事の前に長計と工事の仕様を照査し、工事後の検査評価を行う。
設計者として、お客様に感謝される建築士になるにはどうすればよいか。
日々、技術は勉強で学力を維持・建物を見て設計センスを向上させるしかない。
ただし、激しく勉強することは必要ない。
船乗りは長期間外界と遮断されて船舶のなかで生活するが、食事は高級料理を食べているわけではない。
しっかりとした献立があれば毎週金曜日にカレーが出ただけで喜んでしまう。
一級建築士をもっていれば長計を見間違えることはない。
決まった時期に決まった工事を多少のアレンジを行い提案する。
10年に一度カレーを作るが、チキンカレーの10年後はカツカレーにする。
原価が安くても次は何が出てくるんだろうということが楽しみなのである。
現在の業界では技術者不足は社会的に認識されている。一級国家資格者が参画しているだけでもブランド感はある。
一部の技術者が高度の知識があればよい。
北欧のデザインから、会社のブランドイメージとにるデザイン集を作ったことがあった。
無限にある会社の設計データーから設計条件を入力することで複数の参考プランを探せて、建築士がいない展示場でも、営業社員が販売促進できるシステムをつくった。
会社として支援するもの・人(体制づくり)が重要である。
小生が本社勤務をしていたときは、ノウハウ集の蓄積を進めていたが、転勤後は完全に無くなってしまった。
その為に作ったはずの社内ホームページが、単なる発信文章の掲示板になってしまった。
現在は表示されてないがアンケートの集計やブログ、質問掲示板、ノウハウを公開できるクラウドの機能が使われていない。
アンケートを取る題材が無かったのか、質問しても誰も答えてくれなかったのか。
よい設計事例がないのか、評価するルールができなかったのか。
それとも、小生がいなくなった為、活用する術を身につけることができなかったのか。
どの道、小生の理想が高すぎたのだ。
将来に賭ける情熱が温ぎたかもしれない。
懸念しているのは、大震災の記録が直ぐに活用できるのか。
本社に勤務していたときは南海トラフが叫ばれていたが、今の世の中は平和に満ち溢れたている。
阪神淡路大震災・東日本大震災の復興工事に立ち向かったが、次の震災が発生したら、小生は年齢的に活躍できる自信は無い。
余談ですが、
頑張ればきっと、お客様から夢を見させていただくこともある。
建築士は建物を設計することに感謝されていた。
お施主様から設計チーフとして小生が頂いたことがあるものは、感謝状の他、新築ならば、黄金のビルを設計したときに、会社からお施主様には上棟式に使用した黄金のハイテンションボルト(メッキです)を桐の箱に入れてお渡し、お返しに竣工祝いが記載された黄金の外国製腕時計をお返しに頂きました(電池交換で約10万した。特注なので中古で二束三文で処分しました)。
2Tダンブ満載で三浦大根を頂いたりしました(同時に工事していたマンションの居住者に無料プレゼントしました。エントランスに並べていたら一晩で無くなっていた)。
ゴルフ場の工事ではゴルフ道具をもらったことがあったが、左利きの為使えず、何もしていない新入社員にそのままプレゼントしたことがある。
公共工事ならば、助役から地元の日本酒一升瓶(必ず2本で縛っている)や、今朝つれた大きな魚を竣工式を開催していただき目の前で裁いてもらったり、時代はバブルであった。
小生はお酒は弱いし、魚は食べないので残念であった。